2014年11月25日、TBSテレビ「マツコの知らない世界」で紹介されて以来、日本全国から脚光を浴びている「はつかり胡麻ドレッシング」。
製造元である松本醤油商店の醤油蔵を見学させていただきました。
目次
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松本醤油商店と「はつかり醤油」とは
明和元年(1764年 江戸時代)創業、天保元年に醤油蔵を増設。
約250年の歴史を誇る、川越を代表する醤油ブランド「はつかり醤油」の蔵元です。
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四季の温度変化に任せる「天然醸造」にこだわり、醤油を1年~2年かけて熟成・発酵させます。
「はつかり醤油」として出荷されるのは、この2年熟成させた「再仕込み醤油」と呼ばれるもの。
自然なうま味と豊かな香りが特長の上品な醤油です。
どうしても手間と時間がかかってしまうため、大量生産は難しいそうですが、職人の培われた目と腕によって作られる醤油は、まさに本物の逸品!
川越市内の飲食店でも積極的に利用されています。
はつかり醤油を使った川越の新名物、川越醤油ラーメン。
アクセス
西武新宿線「本川越駅」から徒歩15分
東武東上線・JR川越線「川越駅」東口から徒歩25分
醤油の製造工程と共に蔵の内部を解説します
この日は松本醤油の敷地内で、「春のイースト発酵大感謝祭in川越」が開催されており、川越産の日本酒・醤油・ビール・パンなどが一堂に会していました。
イベント中は1時間おきに醤油蔵の見学会を実施。
各回とも、たくさんの人で賑わっていました。
海外の方にも好評だったようです。
入り口付近には、醤油の原料となる地場産大豆の袋が積み重ねられていました。
自動製麹装置。
出典:松本醤油商店公式サイト
ここで埼玉県産の小麦と川越産の大豆に麹菌をまき、3日間かけて醤油の素となる麹(こうじ)を生成します。
「納豆菌は醤油をダメにしてしまうから、醤油の蔵元は納豆を食べない」とよく言われますが、この部屋に入るときは特に注意しているとか。
基本的には機械が温度・湿度を制御してくれますが、麹の品質を守るため、夜中でも人が部屋に入って様子をチェックしているそうです。
天井には立派な梁が幾重にも張り巡らされていました。
この梁のおかげで、2011年の東日本大震災でもほとんどダメージを受けなかったそうです。
「諸味(もろみ)」を作るため、出来上がった麹を杉桶へ移動。
このとき、濃口醤油をつくる場合は食塩水を混ぜ合わせ、「再仕込み醤油」には生醤油を追加し、1年以上かけて熟成させます。
市販の醤油では、ここで人為的に麹菌や酵母菌を添加する場合もあるのですが、松本醤油商店ではその様なことはしていません。
必要な菌は全てこの蔵の中に生きているからです。
1年間かけて熟成された諸味を試食させてもらいました。
・・・しょっぱい!
諸味を圧搾してろ過します。
醤油を絞る際に使用する、袋状の布。
これに諸味を入れ、何重にも積み重ねてろ過します。
絶えずチョロチョロと醤油の滴る音が聞こえてきました。
こうして3日かけて絞り出したものが「生醤油」となります。
この生醤油もひと舐めだけ試食させてもらえました。
・・・これは美味しい!
本当に美味しくてびっくりしました。
絞り出した生醤油は、まだ菌が生きている状態です。
これに「火入れ」することで殺菌し、同時に香りを高めます。
その後、品質検査や瓶詰めなどの工程を経て、私たちの食卓へ。
直売所で買うならコレがおすすめ!
天然醸造で2年熟成させた「はつかり醤油」が一押しなのは言うまでもありませんが、おすすめ商品は他にも色々あります。
マツコ・デラックスさんがテレビで絶賛したという「はつかり胡麻ドレッシング」。
放送翌日は注文が殺到し、全員に配達し終えるまで3ヶ月もかかったそうです。
我が家でも使っています。
胡麻と醤油の風味が濃厚で、サラダにかければ立派なご飯のお供に!
味と香りが強いので、あまりかけ過ぎてしまうとメインディッシュが霞んでしまうので注意してください・・・。
より醤油感の強いドレッシング、「はつかり 醤油麹ノンオイルドレッシング」。
サラダはもちろん、豆腐や揚げ物にかけても美味しいです。
私の一押しは「初雁 ぽん酢しょうゆ」。
一般的なぽん酢とは全然味が違います!
我が家の冷蔵庫に常備している1本です。
ご飯のお供類も充実。
男性にはこのコーナーがとても人気です。
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試食もたくさん用意されているので、気になるものを見つけたら、どんどん試してみてください!
食べ歩きにも最適な「醤油おかき」。
最近はこのおかきを食べながら散策している人も増えてきました。
冷たいものが欲しい人には「川越ジェラート はつかり醤油麹」もおすすめ。
「鏡山の酒粕アイスクリーム」も販売されています。
醤油アイス。
醤油の味と香りが濃厚ですが、さっぱりしていて食べやすかったです。
おまけ:酒粕アイス。
酒粕の影響なのか、モチモチとした食感でした。
トルコアイスほどではありませんが、ねっとり感はよく似ています。
醤油蔵を見学してみたい方へ
醤油蔵の内部は、誰でも気軽に見学出来ます。
平日:13時
土日・祝日:13時、14時、15時
※各回20分程度。
料金は無料。
予約不要です。開始10分前までに店舗前に集合してください。
10名以上の団体の場合のみ予約を受け付けています。
店舗に直接お問い合わせください。連絡先:松本醤油商店公式サイト
工房では、オリジナルガラスづくりも体験出来ます!
通りに面している白い店蔵(写真奥)。
白漆喰で仕上げられた壁と装飾の控えめな瓦は、一番街に建ち並ぶ蔵と比較するとちょっと近代的なイメージ。
平成になってから新しく造られた建物に見えてしまいますが、これは松本醤油商店の初代・松本新次郎が明治22年に購入したもの。
川越市の有形文化財にも指定されている、歴史ある蔵なんです。
もともとこの店蔵には、松本醤油商店の事務所が入っていました。
現在はガラスアーティスト吉野正也さんの作品が並ぶ、「glass Art Blue moon」が店を構えています。
店内の様子。
出典:glass Art Blue moon公式サイト
グラスや一輪挿し、鉢や箸置きなど、吉野さんの作品が所狭しと並びます。
ガラス工房体験。
グラス・花瓶・うつわ・片口の中から好きなものを選べます。
所要時間は30分程度。
詳細・予約はBlue moon公式ページをご確認ください。
そのほかにも興味深い企画がいっぱいあります!>>醸ん楽座(かもんらくざ)の公式サイトへ
普段見ることの出来ない醤油蔵内の見学。
子供にとっては良い社会科見学に、大人にとっては新しい発見の機会になると思います。
川越観光の際は、蔵造りの街並みの路地裏にある松本醤油商店まで、ぜひ足を運んでみてくださいね!