歴史の街川越と言えばやはり和菓子!季節感のある色とりどりの和菓子は、目にもおいしいですよね。
でも、和菓子を「作る」体験ってしたことありますか?
じつは、蔵造りの通りにある和菓子店「kashichi」では、和菓子作りが体験できるんです!
体験できるのは、季節の練りきり菓子2品。和菓子を通じて季節を楽しむ「和の心」に触れることができますよ。
5~6才から体験可能です。子どもから大人まで、みんなでワイワイと和菓子作りに挑戦してみてはいかがでしょうか。
今回は実際にkashichiの和菓子作り体験に参加し、和菓子を「作る」楽しさや面白さを、おとどけしたいと思います!
ライター:からすけ
目次
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老舗だけど新しい!亀屋の新ブランド「kashichi」ってどんなお店?
老舗の風格を持ちながら、気軽に入れる解放感のある店構え。そんな「古き」と「新しさ」を併せ持っているのが「kashichi」の特徴です。
蔵造りの街並みにあるkashichiは、川越の老舗和菓子屋「亀屋」の新ブランド。
若い人にも和菓子を楽しんでもらいたい、新しい声を取り入れながらお菓子作りがしたい。そんな想いから生まれた店舗です。
お店の中を覗くと、持ち歩き用の芋けんぴや、もなかをコッペパンにした「もなこっぺ」など、和菓子とは思えないポップな商品がいっぱい。
なお、今回ご紹介する和菓子作り体験は、店舗の2階で行われます。
kashichi 和菓子作り体験プラン
和菓子作り体験は誰でも気軽に参加できますが、事前予約制です。じゃらんのウェブページから簡単に予約できます。
ただし、体験できるのは土日祝日だけなのでご注意を。
プラン内容
- 料金:一人 2,200円
- 所要時間:30~45分程度
※要予約。土日祝日のみ。
今も昔も愛される、川越の老舗亀屋
和菓子作りの前に、kashichiを運営する老舗和菓子屋「亀屋」の歴史をご紹介します。
亀屋が創業したのは1783年。なんと江戸時代から続く、なが~い歴史を持った和菓子屋さんなんです。
徳川幕府から明治維新に大正ロマン、昭和のエネルギーあふれる時代などをずっと見守り続けてきた亀屋。今の店主は、なんと八代目になるそうです。
亀屋は時代に合わせて、新しい商品を世に出す一方で、昔から変わらない定番商品を守ることにも力を入れています。
その味は昔も今も、食べる人の心を「ほっ」とさせるような変わらない味のまま。地元民をはじめ、多くの人たちに愛され続けています。
亀屋・kashichiで和菓子作り体験にチャレンジ!
亀屋さんの歴史に触れたところで、さっそく和菓子にも触れていきましょう!
和菓子作り体験は、一度に約10人まで参加できます。体験時間はおよそ30分。観光のスケジュールに組み込むには、ちょうど良い時間ですよね。
今回作るのはこちらの練りきり2種類。ピンク色の和菓子は梅を模したもので、3色の和菓子は春の訪れを表しています。
上のあんこを組み合わせると、下のような和菓子になるそうです。本当にこんな和菓子が作れるのでしょうか……?
お菓子の作り方は和菓子職人さんが丁寧に教えてくれます。職人さんいわく、「上手に作れなくてもOK!むしろ個性が出て面白い」とのことです。
まずはピンク色の和菓子から作っていきましょう
「意外と小さい子の方が自然と作れたりするんですよ。粘土細工みたいな感じなのかな?」と職人さん。
まずはピンクのあんこを平たくして。
白いあんこを重ねたら、くるりと包みます。
三者三葉、できあがりにかなり個性がでますね!ちなみに私が作ったのは一番手前。フチがガタガタしてますね……(笑)
これをまるめて少し伸ばします。白いあんこの部分がいい感じのグラデーションになりました!
ここで登場するのが、長年使い続けている、一品物の「木型」です!
30年以上も大切に使い続けているそう。老舗の和菓子屋にはいろんな種類の木型があるそうですよ。
木型にあんこを押し付けるとこんな感じに。
最後に、黄色いあんこを包んだらでき上がりです!おおっ、意外とできるもんですね!
お次は3色の和菓子作りに挑戦。白が「雪」、茶色が「土」、緑が「草」を表しているそう。
春の訪れを心待ちにする気持ちをお菓子で表現するとは、四季を楽しむ日本文化を感じます。
まずは3色のあんこを細長く伸ばします。小さい餃子みたいでかわいいですね。
これを順番に組み合わせて。
えいっ!と押しつぶして。
あれれ、ちょっと難しいぞ。
つなぎの白いあんこと中に入るあんこを乗せて。
あんこをくるりと包み込みます。
最後の仕上げにこちらの布巾で絞り、形を作っていきます。
きゅっ。と布巾を引っ張ると…。
形が整い、でき上がりです!
並べて見るとこんな感じ。お店の品には遠く及びませんが、形にはなりました!
いつも食べてる和菓子は、こうやって作られていたんですね。
「和菓子作りは職人もみんな大好き。皆さんにもその楽しさに触れて欲しい」と職人さん。和菓子を作っている時間はあっという間に過ぎてしまうのだとか。
これまでは食べるだけだった和菓子を実際に作ってみて、菓子にこめられた「心」や和菓子作りの楽しさが少しわかったような気がします。
kashichiの店頭で買えるお菓子
和菓子作りの後は、1階でお土産を選びましょう!亀屋にはない、kashichiでしか買えないお菓子もあるそうです。
店頭には、美味しそうなお菓子がずらり。目でも楽しめるのが和菓子の嬉しいところですね。
こちらは包装に「小川和紙」を使った「らくがん」。川越の松本醤油を使った、あまじょっぱさが後を引く、kashichiイチ押しの一品です。
食べ歩き用の芋けんぴ。ぽりぽり食べながら川越をめぐるのもいいかも。
こちらは川越抹茶を使ったラテ。kashichiは、新しい商品開発にも力を入れています。
老舗の安心感と、若い人でも親しみやすいトレンド感。そのどちらも大切にしているんですね。
古きを知り、新しきを創る亀屋 kashichi
「kashichi(かしち)」という名前は、亀屋創業者である山崎嘉七(やまざきかしち)氏の名から取っているそうです。
古きを大切にしつつ、新しいことにもチャレンジしていくという、現社長・山崎嘉正氏の心意気を感じる店名だと思いました。
和菓子屋さんは、お店ごとにあんこの味が決まっているそうです。そして、その味が、いわゆる「いつもの味」を作り出すのだとか。
昔から食べなれた「店の味」で安心を届けつつ、少しずつ時代のトレンドも取り入れる。そうすることで、「安心」を守りつつ「楽しさ」を追求していく。
kashichiは、和菓子の持つ2つの顔を表す場でもあるんですね。
みなさんも、老舗和菓子屋が手掛ける新世代のお店・kashichiで、和菓子の楽しさや和の心に触れてみてくださいね。
川越・kashichiへのアクセス
駅から徒歩の場合
JR西武新宿線「本川越駅」から徒歩12分
駅からバスの場合
JR西武新宿線「本川越駅」から3分、仲町下車、徒歩1分。