西武ホールディングスは西武鉄道の本川越駅と所沢駅の駅構内で、タバコ型の箱に狭山茶の粉末スティックを入れた「Chabacco(チャバコ)」の販売を、2021年9月1日に開始しました。
同鉄道の西武園ゆうえんち駅と西武秩父駅でも、秋以降に発売される予定です。
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ちょっとオシャレな埼玉土産にぴったり!「Chabacco(チャバコ)」
西武ホールディングスはクラフト・ティーとの協業で、使われなくなったタバコの自動販売機を再利用し、タバコを模した箱にご当地のお茶の粉末スティックを入れた「Chabacco(チャバコ)」の販売をスタートしました。
お茶は日本三大銘茶のひとつである狭山茶です。過去に天皇杯を受賞した新井園本店(埼玉県所沢市)の狭山茶が使われています。
1箱8本入り、価格は600円(税込)。
Chabaccoの発売場所
Chabaccoは西武鉄道沿線の観光地や、狭山茶にゆかりのある以下4つの駅の構内で買うことができます。
- 本川越駅(改札外/トモニー本川越駅店の横)
- 所沢駅(改札内/南改札の付近)
- 西武園ゆうえんち駅
- 西武秩父駅
本川越駅と所沢駅では21年9月1日から販売中。西武園ゆうえんち駅と西武秩父駅では秋以降に発売される予定です。
駅ごとに違う!Chabaccoのパッケージデザイン
Chabaccoは駅ごとに箱のデザインが異なります。限定パッケージもあるので、ぜひ集めてみてくださいね。
通常パッケージ
駅名 | 表面デザイン | 裏面デザイン |
本川越駅 | 西武鉄道2000系 | 時の鐘と蔵造りの町 |
所沢駅 | 西武鉄道40000系 | 「日本の航空発祥の地」である所沢の茶畑を飛ぶ飛行機 |
特別パッケージ
本川越駅・所沢駅ともに、西武鉄道10000 系(レッドアロークラシック)が箱面にあしらわれています。
ただし、本川越駅版と所沢駅版ではデザインが異なるので要注意。また、各2,000箱限定です。在庫がなくなり次第、販売終了となるため、絶対に入手したい方はお早めに。
本川越駅でChabaccoを買ってみた
発売初日、本川越駅へChabaccoを買いに行ってきました。
Chabaccoの自販機は改札前のトモニー本川越店の横。ということで、トモニーの付近を探してみたのですが、どういうわけか自販機が見つからない……。
仕方がないので駅員さんに教えてもらおう、と思った矢先。目的の自販機を発見しました。
トモニーの横……?確かに横といえば横なのですが。
何はともあれ自販機を見つけたので、さっそくChabaccoを購入しましょう!
1段目に2,000箱限定の特別パッケージ、2・3段目に通常パッケージが並んでいました。今回は両方買います。
自販機の左上には「ちゃばこ」の文字が。タバコの自販機でよく見るフォントが使われていますね。
お茶であることを徹底的に強調してくる販促ポップ。
自販機の下半分には、川越のシンボルである時の鐘と蔵造りの建物が描かれていました。
本川越駅版Chabaccoのデザイン
特別パッケージはちょっとクラシカルなデザイン。西武鉄道10000系(レッドアロークラシック)に合わせているのでしょうか。
タバコの警告表示の文章も洒落ていますね。
普通のタバコ
- 人により程度は異なりますが、ニコチンにより喫煙への依存が生じます。
- 未成年者の喫煙は、健康に対する悪影響やたばこへの依存をより強めます。周りの人から勧められても決して吸ってはいけません。
(2019年12月までの警告表示)
Chabacco(特別)
人により程度は異なりますが、ちゃばこにより鉄道旅の思い出が深まる可能性があります。周りの人にもちゃばこを飲むよう促しましょう。
普通のタバコ
望まない受動喫煙が生じないよう、屋外や家庭でも周囲の状況に配慮することが、健康増進法上、義務付けられています。
Chabacco(通常)
望ましい茶の香りが漂う、屋内や家庭でちゃばこをお飲みになる際は、周囲の状況にも配慮することを推奨いたします。
裏面のデザイン。通常パッケージには、川越らしい要素がとことん詰め込まれています。
Chabaccoを飲んでみよう
Chabaccoは、箱の中身もタバコっぽくデザインされています。
2つの袋が連結して1本のスティックになっているように見えますが、それは見た目だけでした。中はしっかりつながっており、1つの袋になっています。
箱に書かれているChabaccoの「おいしい飲み方」は以下の通り。
- アイスの場合:350~500mlの水にスティック1本を入れ、よくかき混ぜる
- ホットの場合:100mlのお湯にスティック1本を入れ、よくかき混ぜる
今回はアイスを作ってみました。
水500mlで作ったお茶を、小さいグラスに移し替えたものです。
味はとてもまろやか。さすが新井園本店の狭山茶です。苦味が少なく、大変飲みやすい緑茶でした。
実は川越と関係が深い!? 狭山茶のルーツ
川越市の中院の境内には、「狭山茶発祥之地」の石碑があります。
実は狭山茶の歴史をたどっていくと、かつて旧河越(川越)領内の茶園で栽培されていたという「河越抹茶」に行き着くのです。
南北朝時代の武蔵河越は「天下の茶所」のひとつでした。関東唯一のお茶として名を轟かせていた河越抹茶は、関東の多くの武将から愛されていたといいます。
ところが、度重なる戦などにより、武蔵河越の寺院や武士が衰退。河越抹茶の名も徐々に失われていきました。
時は流れて天保3年。現在の埼玉県入間市の辺りで、宇治で開発されたという新たな煎茶技術を取り入れた茶づくりが始まりました。この時につくられた煎茶が、後に狭山茶と呼ばれるようになるのです。
現在でも入間市の出雲祝神社には、茶づくりについて記された「重闢茶場碑(かさねてひらくちゃじょうのひ)」が建っています。「重闢(かさねてひらく)」とは、「かつて衰退してしまった茶の生産を再開する」ということ。
碑文には、武蔵河越茶が狭山茶として蘇るまでの経緯などが記されています。
伊豆箱根鉄道でも人気のChabacco
喫煙者の減少にともない、近年はタバコの自販機の数も減りつつあります。日本自動販売システム機械工業会が公開している「たばこの自動販売機の年間廃棄台数」によると、19年には約2万台のタバコの自販機が廃棄されました。
そこで、世の中の「ロス」を価値に変える「LOSS TO VALUE」プロジェクトを推進している西武グループは、20年12月10日から伊豆箱根鉄道の駿豆線の3駅(三島駅・伊豆長岡駅・修善寺駅)で、静岡県産100%の高級茶葉を使ったChabaccoの販売を開始。
「洒落のきいたお土産」として、またコロナ禍において非対面で購入できるアイテムとして、多くの利用者から好評を得ているそうです。
伊豆箱根鉄道のChabaccoの販売個数は、発売開始から累計4,000個を突破。今や人気のお土産の1つになっています。