川越で「縁結び」といえば川越氷川神社が有名ですよね。でも実は、クレアモール商店街の裏にある川越八幡宮も、縁結びのパワースポットなのです。
目次
縁結びのパワースポット!川越八幡宮とは
川越八幡宮は、長元3年(1030年)、源頼信によって建てられた神社です。
長禄元年(1457年)、太田道灌が川越城を築城した際、川越八幡宮の分霊を城の守護神としてお祀りしました。以来、同神社は川越の歴代城主から大変篤く尊び崇められていたそうです。
御祭神は第十五代天皇の応神天皇。
川越市内に約200社ある神社の中で、唯一「川越」というワードが入っている由緒あるお宮です。
※「川越氷川神社」にも「川越」という地名が入っていますが、これはさいたま市大宮区にある「氷川神社」(全国の氷川神社の総本社)と区別するための呼称です。また、大宮区の氷川神社も、他の氷川神社と区別するために「大宮氷川神社」と呼ばれることがあります。
川越八幡宮で得られるご利益
川越八幡宮は、縁結びや足腰健康、合格必勝のご利益がある神社です。
上の写真の真ん中に写っているのは、良縁・夫婦円満のご利益があるという「夫婦銀杏の木」。また、この木には「安産・子宝の乳」と呼ばれる出っ張りがあり、お参りすることで安産・子宝のご神徳をいただけるともいわれています。
また、境内にある民部稲荷神社(相撲稲荷)には、足腰を強くするご利益も。このことからスポーツ選手などに人気があり、16年には桐生祥秀選手が奉納を、17年9月にはカネボウの陸上部監督、高岡寿成氏が参拝しています。
車の交通安全を祈願する車祈願も可能です。
朱塗りの灯篭が並ぶ参道は雰囲気抜群!
川越八幡宮の参道入口。
鳥居の手前には足跡があります。これは、足腰にご利益のある民部稲荷神社に由来するものです。
川越八幡宮の参道は、2006年に「川越市都市景観 ポイント賞」に選ばれました。
特にここからの風景が素敵。
夜の参道はさらに雰囲気抜群です。
川越八幡宮と紫陽花
川越八幡宮はいつ訪れても素晴らしい場所ですが、紫陽花が花開く6月~7月が最も華やかです。
参道沿いにたくさんの紫陽花が植わっています。
境内にも紫陽花がいっぱい。
紫陽花の花に囲まれて、狛犬がちょっとウキウキしているようにも見えます。
川越八幡宮の神前結婚式では人力車での送迎も!
川越八幡宮では、近隣のホテルなどと提携した神前結婚式プランを提供しています。上の写真は川越プリンスホテルのプラン。新郎・新婦が人力車に乗り、街の人々から祝福を受けながら八幡宮⇔ホテル間を移動します。
なんと披露宴会場への入場も人力車!
>> 「川越プリンスホテル神前挙式 ~結 むすび~プラン」をもっと見る
恋が叶うかも!縁結びの夫婦銀杏
参道を抜けると、目の前に2本の銀杏の木が現れます。この木は夫婦銀杏(縁結び銀杏)と呼ばれており、川越八幡宮の御神木のひとつです。
夫婦銀杏は、明仁天皇がお生まれになった昭和8年に、同神社の崇敬者によって植樹されました。当時は男銀杏と女銀杏の2本を植えたそうですが、いつしかお互いに寄り添い合い、1本の木になってしまったのだとか。
この御神木に触れてお守りを身に付け、拍手を2度打てば、夫婦円満・良縁に巡り逢うといわれています。
お守りは社務所でいただきましましょう。
恋占いで盛り上がろう
木の根元には、恋占いができるお賽銭箱もあります。ただし、大音量で音楽と音声が流れるので覚悟してください……。
1円玉のモチーフ 招霊の木
同じく木の根元にある「招霊(おがたま)の木」。かつては神前に供える木として用いられていたそうです。
1円硬貨に施されている木の図案は、この招霊の木がモチーフになったといわれています。
縁結びの銀杏から新しい命が!?安産・子宝にご利益
夫婦銀杏の幹には、「安産・子宝の乳」と呼ばれる出っ張りがあります。これは男銀杏と女銀杏から新しく生まれた命(乳)です。
両手でこれに触れて手を合わせて念じれば、安産・子宝のご神徳を授かるといわれています。
川越八幡宮に参拝しよう
いつでもゆったりとした時が流れている川越八幡宮。境内では様々な祈願やお祓いが可能です。
災厄を断つお守り
お賽銭箱の横には、災厄避けのお守りと木箱があります。このお守りの仕様がちょっと変わっているのです。
上の写真の板を「厄・災・病」に見立て、自ら割って片方をお守りとして身に付けることで、心身共に健やかな生活を送れるようになるといわれています。残りの片割れは、裏面に名前を書いて木箱の中へ。同様に、初穂料500円も木箱に納めましょう。
厄除桃と御神木
本殿左手側にある厄除桃と御神木(しだれ桃)。
古来より、桃は「魔除けの果実」として崇められてきました。日本神話や『古事記』にも、主人公が桃を使って化け物を追い払うシーンが描かれています。
厄割桃で厄を祓おう!
厄に向かって桃を投げつけることで、「厄を割る」ことができる場所です。
伊邪那岐命(いざなぎのみこと)が黄泉の鬼女(=よもつしこめ)に追いかけられた際、黄泉の境でゲットした桃の実を投げつけて難を逃れたことに由来しています。
厄割桃のお参り方法
愚痴を聞いてくれる聖徳太子
「一度に10人もの訴えを聞き分けた」といわれる聖徳太子。
※『日本書紀』・『日本現報善悪霊異記』では10人、『上宮聖徳法王帝説』・『聖徳太子伝暦』では8人。
川越八幡宮の境内には、そんな聖徳太子の姿をした「ぐち聞きさま」がいらっしゃいます。人には言えないことや心の中のモヤモヤなどを、思い切って打ち明けてみましょう。
「恥ずかしい……」という方も多いかと思いますが、大丈夫です。平日・休日問わず、聖徳太子の前に長時間座っている人をよく見かけます。
愚痴を聞いてもらうことで、自分の心の中が整理されるかもしれませんよ。
心身の目に悩む人へ 目の神様
心眼成就にご利益のある「目の神様」。大国主命(おおくにぬしのみこと)と少彦名命(すくなびこなのみこと)が祀られています。
近くに立っている御神木は「目薬の木」と呼ばれている、日本だけに自生する珍しい樹木です。この木は、古くから点眼薬や洗眼薬として用いられてきました。
絵馬のデザインがかわいいと評判!
境内に何か所かある絵馬所。
桃の絵が描かれた絵馬など、かわいらしいデザインのものが多いです。
摂社・末社は三峯神社・菅原神社・稲荷神社
全国的な人気を誇る、埼玉・秩父の三峯神社。伊邪那岐命(いざなぎのみこと)・伊邪那美命(いざなみのみこと)を祀っています。
学生に人気の菅原神社。高い学識と教養、徳望を持った平安時代の学者、管原道真公を祀る神社です。
倉御魂神(うけのみたまのかみ) を祀る稲荷神社。衣食住の全てを守ってくれるというお稲荷様の神社です。
それぞれお賽銭用の小さなポールが立っています。
タラヨウの葉に想いをしたためて
少し前までは知る人ぞ知る存在でしたが、マスコミで取り上げられて以来、すっかりメジャーに。
タラヨウ(多羅葉)の木は、別名「葉書の木」とも呼ばれています。葉の裏側を尖ったもので傷つけると文字を書くことができ、その字は永久に消えることがないそうです。
そのため、かつては恋文や約束事、抱負などを書いて大切に保管していたと伝えられています。
葉の裏には、思い思いの願いがしたためられていました。
タラヨウの木は天然記念物です。むやみに葉を取ったりしないよう注意しましょう!
スポーツ選手に人気!民部稲荷神社(相撲稲荷)
足腰健康の神様が祀られている民部(みんぶ)稲荷神社。スポーツ必勝の神社として有名です。
民部稲荷の昔話
昔々、八王子の近くの丘に、相撲が得意な老狐が住んでいました。狐は人間に化けて「民部」と名乗っており、近所の寺の小僧さんを自宅に招いては、夜遅くまでお話をしていたそうです。
しかし、あまりにも小僧さんが頻繁に寺を抜け出すため、和尚さんは不審に思い始めました。
そこで、「お世話になっているお礼がしたいから、お前がお世話になっている方を寺に招待しなさい」と小僧さんに伝えます。
民部はお供を引き連れてお寺へやって来ました。そして、相撲が得意な民部は、小僧さんたちと一緒に相撲勝負を楽しみます。
その翌日、和尚さんは寺の庭に狐の毛が散らばっているのを発見。民部の正体に気が付いてしまいました。
しかし、民部が悪い物の怪ではないことを知った和尚さんは、「とりあえず昨日のお礼をしに行こう」と民部の元へ。
ところが、民部は悲しそうにこう告げたのです。
「昨日はありがとうございました。故あって、川越の梵心山に移ることになりました。友達になったしるしに、私たちに古くから伝わる打ち身の手当ての術をお教えします」
このことから民部稲荷神社は、「足腰の健康にご利益がある相撲稲荷」といわれるようになったのです。
梵心山の稲荷神社(丸広百貨店の屋上)
かつては梵心山に民部稲荷神社があったそうですが、やがて荒廃してしまい、川越八幡宮の境内に移されました。
その後、梵心町(現在の新富町2丁目)に民部稲荷が再建され、現在は丸広百貨店の屋上に鎮座しています。
丸広百貨店の場所
丸広百貨店は川越八幡宮から徒歩3~4分ほどの場所にあります。時間がある方は、ぜひ立ち寄ってみてください。眺めも良いですよ!
市内の学生が描いたジャンボ絵馬にも注目!
境内の内外には、川越市内の中学・高校生が描いたジャンボ絵馬があります。
境内の外、駐車場側にあるジャンボ絵馬。毎年、夏頃から制作を開始して12月に取り付け工事を行っています。
写真は平成29年(酉年)のもの。酉年の絵といえばニワトリが一般的ですが、八幡様のご神鳥である鳩が描かれています。
境内にある大絵馬。こちらもやはり鳩です。
川越八幡宮へのアクセス・駐車場
- JR・東武東上線「川越駅」東口 徒歩6分
- 西武新宿線「本川越駅」東口 徒歩7分
縁結びだけでなく、安産・子宝、足腰の健康にもご利益がある川越八幡宮。川越駅からのアクセスも良いので、川越を観光する際はぜひ立ち寄ってみてください!