川越市民が作る、小江戸川越の情報発信サイト

川越 水先案内板

徳川家ゆかりの地 喜多院と、伝説の七不思議めぐり(後編)

投稿日:2016年3月6日 更新日:

最後は「え、こんな所にもあったの?」と思ってしまう様な、喜多院関連スポットを見ていきます。

徳川家ゆかりの地 喜多院と、伝説の七不思議めぐり(前編)

「川越大師」として市民に親しまれている喜多院。喜多院と喜多院にまつわる七不思議の謎に迫ります。

続きを見る


五百羅漢
徳川家ゆかりの地 喜多院と、伝説の七不思議めぐり(中編)

前回は本堂や境内など、喜多院のメインスポットを散策しました。今回は境内の中心からちょっと外れた場所にある、だけど見逃したらもったいないスポットを見ていきます。

続きを見る

浮島稲荷神社

浮島稲荷神社

喜多院の北東にある小さな神社。
地元民から「うきしま様」と呼ばれ、親しまれています。
創建された時代は定かではありませんが、安産の神様として麻を奉納する風習が伝えられています。

浮島稲荷神社と喜多院の関係

言い伝えによると、元々は星野山(=喜多院)にあったものを、慈覚大師が喜多院を開いた際に現在の場所に移したとされています。
しかし、これには諸説あり、太田道真(道潅の父)が川越城を築城した際、城の守護神としてここに祀ったという説も伝えられています。

なぜ「浮島」なのか

浮島稲荷

住宅街のど真ん中にある浮島稲荷。

今となっては全く「浮島」感が無いわけですが、かつては「七つ釜」といって、清水の湧き出る穴が7つもあり、一面葦の生い茂った沼沢地でした。
そのため、遠くから神社を眺めると、ちょうど島の様に浮かんで見えたところから、「浮島神社」と呼ばれる様になったそうです。

ちなみに、伊勢物語などの和歌によく登場する「みよし野」「たのむの沢」とは、この辺りの土地のことです。

「みよし野のたのむの雁もひたぶるに 君が方にぞ寄ると鳴くなる」(伊勢物語 第十段)
(三芳野の田んぼに降りている雁も、鳴子の引板をひくと片方へ鳴きながら逃げて寄っていきますが、その様に私の娘もあなたの方に心を寄せている様です)

神社の敷地内には公園があり、ご近所さんたちの憩いの場となっています。
公園

 

ここからは喜多院からちょっと離れた場所に残されている、3つの伝説を回収します。

七不思議⑤ 琵琶橋

琵琶橋

アクセス

ピンのある橋が「琵琶橋」です。
そのすぐ北にある大きな橋は「新琵琶橋」と呼ばれています。

仙波琵琶橋の伝説

ある日、尊海僧正は弟子と共に喜多院へ帰る途中、道に迷ってしまいました。
あちこちと歩き回っている内に、一行はある小川に辿り着きました。
しかし、橋が無いため渡ることが出来ません。
さすがの僧正も困り果ててしまいました。

その時、どこからか琵琶法師が現れました。
弟子達は法師に事情を話し、道を尋ねます。
しかし、その法師は
「私が橋を作りましょう」
と言うやいなや、持っていた琵琶を川に浮かべました。
すると不思議なことに、琵琶は見る見るうちに姿を変え、立派な橋になったのです。

僧正一行はその橋を渡り、無事に喜多院へ帰ることが出来ました。

数年後、法師が琵琶を浮かべた場所に橋が架けられました。
この逸話から、その橋は「仙波琵琶橋」と呼ばれる様になったそうです。

七不思議⑥ 榎の木(えのき)稲荷

榎の木稲荷現在は「三変稲荷」とも呼ばれています。
住宅街の一角にある小さな神社です。

アクセス

榎木の上の白狐伝説

稲荷昔々、喜多院には化け上手な白狐が長い間住み着いていました。
しかしある日、とうとう正体を見破られてしまい、お暇を出されてしまいます。

そこで白狐はお礼として、喜多院伝説のトラブルメーカー・尊海僧正に、
「仏教の祖である釈迦が布教をしている姿をお見せ致します。ただし、私が化けている間は一言たりとも声を出してはいけません」
と言いました。
尊海は
「それはありがたいことだ」
と、かたく約束します。

ところが、いざ白狐が釈迦に姿を変えて布教の様を再現し始めると、尊海はいたく感動してしまい、思わず
「ありがたや、南無阿弥陀仏」
と声を出してしまったのです。

その途端、釈迦は姿を消しました。
榎木に登って化けていた、白狐の変身が解けてしまったのです。
狐は木から落ち、命を落としてしまいました。

尊海は白狐を哀れみ、狐が登っていた榎木の下に亡骸を祀りました。
その場所が、現在「榎の木稲荷」のある場所です。

七不思議⑦ 竜の池弁天

竜の弁天池

アクセス

この石柱が目印です。
石柱石柱の裏には「喜多院」の文字が彫られています。
「喜多院」の文字

竜の池弁天について知る前に、ちょっとだけ予備知識を入れておきましょう。

かつて仙波は海だった

今から7千年~8千年前の縄文時代。
川越は東京湾に面していたと言われています。
古代東京湾は大宮台地の上尾市の方まで続いていて、今よりも温暖な気候だったそうです。

海が引き始めたのは、縄文時代中期以降。
縄文時代の後期には、現在の東京湾の辺りまで後退していた様です。

小仙波貝塚

「川越に海があった」だなんて、にわかには信じられませんよね。
埼玉県と言えば海無し県で有名ですし・・・。

しかし、「川越の海」の存在を裏付ける遺跡が存在するのです。
それが小仙波貝塚。
約6千年前の貝塚跡です。

小仙波貝塚貝塚は住宅街の隙間にあります。
知らなければ「謎の狭い空き地」としか思えないくらい、本当に狭いです。

さて、ここからが本題です。

竜の池弁天(双子池)の伝説

はるか昔、まだ川越が海に面していた時代のことです。

仙芳仙人はこの地に神聖な力を感じ、お寺を建てようと考えました。
しかし、一面に広がる海が邪魔をして、思う様にお寺を建てることが出来ません。
仙人は頭を抱えてしまいました。

そんなある日、仙人の前に竜神の化身である老人が現れます。
仙人は
「私の袈裟が広がった分の土地を、陸地として頂きたい」
とお願いしました。

竜神がそれを承知したので、仙人は袈裟を海の上に広げました。
すると、袈裟は数十里の大きさに広がったのです。

予想以上の出来事に竜神は焦り、仙人に交渉を持ちかけました。
「これでは私の住む所が無くなってしまう。小さな池を残して欲しい」
仙人は小さな池を残すことを約束しました。

千人が土仏を作り、それを海に放ると、あっという間に海水が退いて陸地が現れました。
そして小さな池の脇には、竜神のために弁財天を祀りました。

これが竜の池弁天の起源です。

仙芳仙人、なかなか食えない男ですね。

この池には他にも伝説があります。
喜多院編(中篇)の「底なしの穴」をご覧ください。

 

さて、これで伝説が七つ揃いました。

・・・が、実は七不思議には諸説あり、文献によって取り上げられている逸話に少しずつ差があるのです。
前編~後編で紹介していない逸話については、後日改めて番外編として取り上げたいと思います。

小休憩お勧めスポット

前編~後編の散策でお世話になったお店を紹介します。

てんぬま

てんぬま カウンター喜多院の裏にある、天ぷら専門店です。
天ぷら屋=高い、というイメージがありますが、ここはとてもリーズナブルなお値段で美味しい天ぷらを頂ける貴重なお店です。

店内の雰囲気もとても良いです。
てんぬま 座敷席

限定ランチの「彩り御膳」。

ランチセット
これで税込1000円は安いと思います。

天ぷらはライトな感じです。
衣がサクサクふわふわで、油っぽさは感じません。
写真真ん中の鯖の旨味焼きがめちゃくちゃ美味しかったです!
あれはもう1度食べたい。

デザートの柚子茶と黒糖プリン。
柚子茶と黒糖プリン
セットで+300円でしたが、全く手抜き感はありませんでした。
デザートセットを食べるためだけに来ても良いかもしれません。

川越タルト

川越タルト蓮馨寺のすぐ近くにあります。

タルトの種類は全5種類。
チョコ・さつまいも・チーズ・ラズベリー・エッグ
です。

お洒落な店内です。デートっぽい人達もちらほらといました。
川越タルト 店内

エッグタルトと珈琲。
エッグタルトと珈琲
卵の味が濃厚で、それほど甘くなくて美味しかったです。

15時頃に訪問したんですが、既にエッグタルトが数個しか残っていませんでした・・・。
店員さんのお話によると、14時過ぎには完売していることが多いそうです。
ただ、電話で取り置き予約が出来るとのことなので、心配な方は事前に電話連絡をしておくと良いと思います。

 

Clip!

記事をクリップすると、「クリップした記事」ページから簡単にアクセスできるようになります。

-1. 川越の観光名所について知りたい, 川越散策記
-, ,

こんな記事も読まれています

五百羅漢
徳川家ゆかりの地 喜多院と、伝説の七不思議めぐり(中編)

前回は本堂や境内など、喜多院のメインスポットを散策しました。今回は境内の中心からちょっと外れた場所にある、だけど見逃したらもったいないスポットを見ていきます。

関東は川越江戸桜。川越・桜の名所めぐり

目次1 川越桜めぐり名所マップ2 喜多院3 仙波東照宮4 中院5 光西寺6 精進場橋7 弁天橋8 川越城本丸御殿9 三芳野神社10 初雁球場11 氷川神社と新河岸川の誉れ桜12 田谷堰(たやぜき)13 ...

花咲き乱れる赤い道と、蔵の街の裏遺産“弁天横町”

【注意】この記事には綺麗なお花は登場しません。

徳川家ゆかりの地 喜多院と、伝説の七不思議めぐり(前編)

「川越大師」として市民に親しまれている喜多院。喜多院と喜多院にまつわる七不思議の謎に迫ります。

【喜多院 菊花展】小江戸 川越菊まつり 丹精込めて育てられた菊 約400点が勢揃い

喜多院の境内が色とりどりの菊で彩られる「小江戸 川越菊まつり」。 意外なことに、女性客よりも男性客の方が多かったです。

おすすめ記事

1

川越観光の途中でぶらっと気軽に立ち寄れる、車不要で行けるカフェをご紹介します。 川越でうなぎや薩摩芋料理を食べるのも良いですが、おしゃれなカフェ空間でランチやおやつを楽しむのもおすすめですよ! また、 ...

2

ラーメン大好きな川越市民が選ぶ、駅周辺で食べられるおすすめのラーメン屋をご紹介します。 地元民だからこそ知っている情報も満載!

3

川越は徒歩で観光する人が多いためか、食べ歩き出来るお店がたくさんあります。 今回はその中でも、地元民の筆者お気に入りの食べ歩きフードをご紹介します!

4

1925年(大正14年)に建てられた「旧山崎家別邸」。和洋折衷デザインが今見ると新しい&可愛い、若い人たちにもお勧めの観光スポットです。

Copyright© 川越 水先案内板 , 2017 AllRights Reserved Powered by AFFINGER4.